まめとしょプロジェクト《LIBRARY》

 公共図書館ではない、小さな個人図書館を、まちのなかにつくるプロジェクトです。


2014.12.7  まめとしょ本紹介:003「半農半Xという生き方」(塩見直紀著)

「パンとサーカス」ということばを聞いたことはないだろうか? 半農半Xとは、その反対の世界を目指すものだ。(p15)

 今回紹介する「まめとしょ」の本は、塩見直紀著「半農半Xという生き方」[決定版](2014年ちくま文庫)。「半農半X」とは、エコロジカルな農的生活をベースに、天職や生きがいを求める生き方のこと。この本が最初に出版されたのは、2003年。その後、この言葉は日本中に広がり、世界にも広がっていきました。今年になって決定版として文庫版が再度出版されたので、あらためて読み返してみると、「ああ、やっぱりいい本だな」と感じました。

 読み直して一番おもしろいと思ったのは、「パンとサーカス」という言葉の反対語として、「半農半X」を位置付けていること。シンプルな言葉なのに、向かうべき人の在り方や方向性を提示してくれるすごい言葉だなあと、あらためて思いました。


2014.12.04

 佐倉新町のおもてなしラボにつくったミニライブラリー「まめとしょ」、貸し出しをスタートしました。開館しているのは月・水・金が基本、この曜日だとおもてなしラボに誰かしらいるそうなので、声をかけて貸し出しノートに記入して借りてください。


2014.12.1  まめとしょ本紹介:002 「月3万円ビジネス」(藤村靖之著)

50年掛けて、依存度を高めることによって経済を大きくしてきた日本人は、世界一「自分ではなにもできない」国民になってしまいました

 おもてなしラボにあるミニライブラリー「まめとしょ」の本の紹介第二弾。今回取りあげる本は、藤村靖之著「月3万円ビジネス」(晶文社 2011年)。この本は、非電化工房の発明家である藤村先生が、地方で雇用を生み出す方法について書かれた本です。
 「月3万円ビジネス」というのは、月に3万円しか稼げないビジネスのこと。いいことしかテーマにしない、暇な時に空いた場所やる、いくつものビジネスを並行させる「複業」が特徴です。

 

 この国のシステムは、いずれは中央集権システムから地方分権型・地域循環型のシステムに変わらざるを得ないが、その過渡期に地方に仕事を創れるかどうかが重要であり、「過渡期に地方で仕事を生み出すには?」という問題に対する唯一の答えは「有機化」だとしています。小さなコミュニティレベル内で、今まで分断されていたヒト・モノ・コトを繋ぎ直す、生産者と消費者の関係を相対的なものから融合的なものにつくり変えるのです。

 自分でなにかを作りたい、単なる消費者から「つくり人」になりたいという欲求は、たしかに私たちのなかで強まっていると感じています。


2014.11.24  まめとしょ本紹介:001 「反骨の公務員、町をみがく」(森まゆみ著)

ずっと自分なりの信念というか、スタンスとして持ってきたものは、“二足の草鞋を履く”ということ。“片足を役所の上司ではなく、市民の側に足を下ろしてないと、本当の住民のサーバントとは言えないだろう”、と。

 おもてなしラボのフェイスブックグループページに、「まめとしょ」の本について紹介していくコーナーを始めました。
 最初に取りあげた本は、森まゆみ著「反骨の公務員、町をみがく」(2014年 亜紀書房)。誰にも顧みられなかった内子の町並みを伝統的建造物群保存地区に選定させた、愛媛県内子町役場の岡田文淑さんについて書かれた本です。著者の森さんは、岡田さんをこんなふうに紹介しています。

 

 『全国数百万の公務員の中でも、大過なく勤め上げて退職金と年金をもらって事足れり、とする人が大半だが、公務員という立場を生かして、住民と役場の板挟みになりながらも、本当にこの町にとっての未来はなにか、を考え尽くす人もいる。岡田文淑はまさにそういう人であった。
  岡田の「町並み保存」「村並み保存」は過疎地集落で住民とともにどうやって持続的な経済を維持するかの彼なりに考え抜いた結論である。また「引き算の町づくり」は、少子高齢化で若者の負担が増す時代に、公共事業とはどうあるべきか、ローマクラブが宇宙船地球号の未来を予言した1972年以来、かぎりある資源をどう使うか、いかに環境に対して負荷をかけないか、という時代の要請に彼なりに正面から向き合った結論である。縮小、あるいはダウンサイジングは福島原発事故以来、まじめにものを考える人間は真摯に取り組まざるを得ない課題であろう。それを20年以上前から提唱していた岡田文淑を私は尊敬する。彼の歯に衣着せずに言う言葉に耳を傾け、次世代にはずかしくないふるさとをのこしたい。』(P5~P6「はしがき」から一部編集して抜粋)

 

 今でこそ、街並み保存や観光施策の重要性は認識されていますが、高度成長期にこれらを主張していくことは、大変なことだったろうと思います。岡田さんのような公務員は、稀有な存在でしょう。成長の時代から縮退の時代に移りつつある今、岡田さんの言葉には、地方が生き残っていくためのヒントがたくさんつまっています。


2014.11.14

 

 佐倉新町の「おもてなしラボ」に、本棚を追加しました。テーマは「視点を変えてみること」。
11月24日にここで、ドキュメンタリー映画「ヴィック・ムニーズ/ごみアートの奇跡」の上映会と「視点を変えて見ること」というワークショップがあるので、そのテーマにあわせて本を選んでみました。
 本棚は、ゴミとして捨てられていた段ボールを、組み合わせてつくったものです


2014.10.05


 佐倉市新町にできたゲストハウス&シェアオフィス&イベントスペースを兼ねた「おもてなしラボ」。そこに小さな民間図書館をつくろうと準備中。まだ開館にはいたっていないのですが、佐倉新町の未来を考えるイベントにあわせて、「まちづくり」をテーマに本棚をつくってみました。私にとって初のブックコーディネートの仕事になります。

 「まちづくり」というのは曖昧な言葉なのですが、私にとって現時点で考える「まちづくり」とは、急速な高齢化と人口減少、そして経済縮小という前提のなかで、持続可能ななかで豊かさを感じながら暮らせる社会をつくりだすこと、というふうに考えています。どうやったら、そういう社会がつくりだせるのだろうかと考えながら、本を選んでみました。